ドリンクに乗せる生クリームの秘訣!シロップと生クリームの組み合わせ方


この記事でわかること

ご紹介するクリームはモリモリのボリュームのあるクリームではなく、程よく空気を含ませたトロふわのクリームです。基本以上のアレンジの質感の再現性には少し練習が必要です。そのため大手チェーンではなかなかお目にかかれないクリームです。

大手チェーンが冷凍ホイップ、またはエスプーマを使用するのは各スタッフの負担減と個々人の技術を介入させないためです。平たくいうと誰でも少しの練習で出来るようにするためです。

このクリームは大手チェーンでは取り扱いが難しいからこそ挑戦していただきたいと思っています。

私はもともと生クリームが苦手でした。けれどウインナーコーヒー(アインシュペナー)と出会ってからコーヒーと生クリームの相性の虜となったのです。冷凍されて販売されているホイップクリームが好きな方もそれが苦手な方も、色々なドリンクに合う美味しいクリームのレシピをご紹介しますのでぜひお試しください。

まず生クリームの種類ですが市販されている生クリームには動物性、植物性があります。色々なご意見のもとご判断はお任せしますが、私は動物性かつ40~42%をおすすめします。%は乳脂肪分を示しますが用途については後述します。

目次

基本のレシピ


基本のレシピは生クリーム100gに対しグラニュー糖8~10gです。しかしこの生クリームのレシピではクリームを立てた時にしっかりと立ち過ぎてしまいます。クリームがしっかり立ちすぎるとドリンクに乗せた時に沈んでしまうことがあります。なのでドリンク用はトロトロの質感を目指していきます。


生クリーム90g 牛乳10g グラニュー糖8~10g


サラサラしすぎる時は生クリーム95g牛乳5gにしてみてください。サラサラしすぎると液体の上に乗せた時にうまく2層にならず混ざりやすくなります。

ホイッパーでもったりするまで立てていきます。牛乳という水分が入ることで立ちすぎることを防いでくれるのです。洗いやすいボトル状のものがあれば半分ほど入れてしっかり振り続ければトロトロのクリームが出来上がります。使い終わったあとはしっかりと洗ってください。

アレンジ


フレーバーシロップとクリーム

上記のアレンジになります。

生クリーム100gにお好みのフレーバーシロップ10gを入れて同じように立てていきます。お好みによって生クリーム95gシロップ15gでお試しください。シロップはキャラメルやラムなどのお酒っぽいフレーバーが特におすすめです。

シロップを入れる注意点としてシロップはしっかり冷蔵庫で冷やしてから加えて混ぜてください。室温以上だとクリームがうまく立ってくれないばかりか分離する原因となります。持ったりとしたクリームとシロップのフレーバー、ベースのドリンクがマッチすれば素晴らしい満足感が得られます。


チーズとクリーム

少し難易度が上がります。チーズは種類はもとよりメーカーにもよって乳脂肪分や固形具合も変わってきますのですが柔らかいものの方が当然に作りやすいです。

配合比率は生クリームと牛乳の総量の1/3を超えない範囲がおすすめです。例えば生クリーム90g牛乳10g チーズ30g グラニュー糖は全体の8~10%となりますので10g~13gから始めましょう。

まず生クリームと牛乳、グラニュー糖を合わせ、もったりする手前、ホイッパーを通した時の後が1秒残る程度に立てます。チーズは耐熱ボウルに入れて電子レンジで20秒ほど柔らかくなるまで温めます。柔らかくなったチーズをホイッパーでクリーム状になるまで崩していきます。しっかりと崩れたらクリームと合わせてしっかりと混ぜます。この時にチーズが温かくなり過ぎていないか注意してください。もったりとしてきたら完成です。


シロップ+チーズ+クリーム

さらに奥深いクリームを作る時も基本は同じです。

シロップはクリームの10%

チーズは液体総量の30%前後

なので生クリーム100gしっかりと冷やしたフレーバーシロップ13g、チーズ30gとなります。

調整のコツ

・質感が良くて甘さが足らなければグラニュー糖を足しましょう。

・質感が固ければ牛乳またはシロップを足しましょう。

・各材料(使用するボールなどの器具も)の温度に気をつけましょう。


ベースのドリンクはしっかりと濃度がある、味の濃いものがおすすめです。液体単体の最適の濃度とアレンジに適した濃度は別です。口にした時クリームが水っぽさを助長する可能性があります。


先に少し触れましたが、生クリームもチーズもそしてシロップも各メーカーによって乳脂肪分やその他の成分は異なってきます。基本のレシピをもとに作ってみて、そこからあなたのベストを見つけてください。

クリームが合うおすすめベースドリンク

  • コーヒー
  • カフェラテ
  • 紅茶
  • ミルクティー
  • 抹茶ラテ
  • いちごみるく
  • ココア

カロリーは確かに高いかもしれませんが、たまにのご褒美にぜひお楽しみください。

生クリームの種類と用途

乳脂肪分35%前後の生クリーム

特徴

  • 比較的軽い口当たりで、さっぱりとした風味。
  • 泡立ちが安定しやすいが、40%以上のものよりも軽めの仕上がり。
  • 冷やしてから使用するとより安定した泡立ちになる。

適した用途

  • ホイップクリーム:ケーキやデザートのトッピングに。軽い食感が求められる場面に適しています。
  • コーヒーや紅茶のクリーム:風味を加えるために使用。
  • ソース:軽いクリームソースやスープの仕上げに。

乳脂肪分40%以上の生クリーム

特徴

  • 濃厚でリッチな風味。
  • 泡立てるとしっかりとしたコシがあり、絞り出しやデコレーションが長持ち。
  • 容易に分離しやすいので、泡立てすぎに注意が必要。

適した用途

  • デコレーション:ケーキやペストリーのクリーム。濃厚で安定した形状を保つため、絞り袋でのデコレーションに向いています。
  • ガナッシュ:チョコレートと合わせて濃厚なクリームやトリュフを作る際に使用。
  • 料理:リッチなクリームソースや煮込み料理(例えばクリームシチューやグラタン)。

選び方のポイント

  • 軽い仕上がりが欲しい場合は35%。
  • 濃厚でリッチな仕上がりを求める場合は40%以上。
  • デコレーションや用途によって、使用するクリームの乳脂肪分を調整すると理想的な仕上がりになります。
目次